らくあちゃんのブログ

小→中と来たら次は大だろ。

俺の人生を小説にした5後編

「ジャンケンするぞ、最初はグー」

 

「え、えぇ?じゃんけん…ぽい」

 

少女は咄嗟に右手を出した。

 

「そっちが利き手だな?」

 

「えっ…ち、違います!」

 

何かされると勘づいたのだろう、咄嗟に嘘をつくがそんなことでごまかせるはずもない。

 

「……身体が硬いとこういう所で損をするね」

 

少女の右の小指の爪は既に手の甲に触れている。

 

「痛い!!痛い…死ぬ!!マジでっ…」

 

「小指の骨折ったくらいで死なないよな」

 

グギっ…

 

「あがっ…!こひゅっ…こひゅ…」

 

「次は薬指だな、あと9本」

 

「ワアアアアアアアアいやだああああああああ!!!!」

 

グギっ…

 

「ぎゃああああああっ…ぐぅ…」

 

「もう無理か?次は中指だが」

 

「無理…無理…」

 

「そうか、じゃあこっちでいこうか。針を爪と肉の間に刺す」

 

「嫌っ無理っ助けてええ」

 

「騒ぐな」

 

ブスっ…

 

「アアアっ…ギっ…いいいいいいいい!」

 

「まだまだ」

 

バリっ…

 

「あああああっ!ふぅっ…ぐぅっ…おっおえぇ…」

 

人は物凄い痛みに対しては嘔吐するようである。

 

「次は人差し指」

 

「無理っいやあああ」

 

右手を振り上げて掴ませまいと抵抗するが、剥がした爪の根元が指とまだ皮1枚繋がっており慣性力が傷口を刺激する。

 

「痛っ…」

 

代えて左手で制止しようとしてくる。

 

「右手だけで済ましてやろうと思ってたところなのになあ」

 

途端に左手の握力が弱まる。

 

「大人しくしとけ…次はこいつだ」

 

チェンソーを取り出し、人差し指に向ける。

ブルルゥゥンとうるさい音がなった。

 

「今からその人差し指を切り落とす…が、お前が切り落とせ。チェンソーに指を当てて自分で切るんだ」

 

「…はあ!?無理っ……死ぬ!!」

 

「30秒以内にやらなければ左手もやる、あと第1関節が残ってたらやり直しだ」

 

「…!」

 

少女の顔が恐怖で引きつっている。目を瞑りながら指をチェンソーに近づけていくが、第1関節が残ってしまいかねないことに気づいて目を開けた。

チェンソーが震えた指を少し掠めた。バッと音が鳴って血が飛び散るが指は当然繋がったまま。

 

「ギャッ……痛あああっ!」

 

「…あと10秒」

 

「うっ…うわああああああああ」

 

バッ…

 

「あっ…あああああああああああ!!!!」

 

「お疲れさん、最後は親指だ…親指潰し機を使う」

 

「フーーーっ、フーーーっ…うぅ…」

 

痛みを堪えておりそれどころではなさそうだ。

 

「これもお前が自分でやるんだ。親指を嵌めてそのネジを15回右回りに回せ。」

 

逆らう気力がないのか、素直に親指を嵌めた。あるいは親指をやれば終わりだという気持ちもあったのかもしれない。

 

まずは3回転。まだ釘の先端が指に当たっていない。

7回転でやっと先端が指に当たった。

7.5回転時点で既に少女は悲鳴をあげていた。

 

「無理!これ以上無理!!」

 

圧迫されて赤くなった親指はパンパンになっており今にも破裂しそうだ。

その前に釘が爪を割るのが先だろうが。

 

「制限時間を設けようか、3分だ。過ぎたら左手もやる」

 

「うっ…!」

 

1分も使ってやっと9回転。

あと少しでも回したら爪が割れるだろう。

 

「無理っ痛すぎ!」

 

「残り1分30秒」

 

「ぐっ…わあああああっ」

 

勢いよく爪を割った。しかしそこからまたネジが回らない。

 

「ぎゃああああああああ!!!げほっげほっ…あああああああ!!!」

 

ここから先は少し回しただけでも傷口を抉る激痛だ。

 

「残り1分」

 

ネジから左手を離してしまっている。少し回るだけでも痛むからだろう。

ラストスパートで勢いよく回すつもりなのか、何やらぶつぶつ言いながら深呼吸している。とはいえ、激痛で呼吸が乱れすぎて深呼吸の意味は全くないようだ。

 

「残り30秒」

 

「うわあああああああああああ!!!」

 

15回転。完全に骨まで砕けた。

 

「ぎゃあああああああああっ!!!わあああああん」

 

悲鳴を上げたあとは小学生みたいな泣き方をしている。解放感からだろうか。

 

「…おめでとう、だがその右手で帰るつもりか?飛んだ指はこっちが持ってるし、そもそも鍵は渡さねえぞ」

 

「は…はぁ!?じゃあ…な、なんのためにぃ…ひぐっ…」

 

「まぁ俺もそこまで鬼じゃあない。どうだ、今から麻雀を打つ。三麻の東風1回。超短期戦だ。“生きていれば”帰らせてやる」

 

「ど、どういうこと…!?」

 

「アリアリルール、北は祓うルールじゃなく役牌扱い。チーはなし、萬子の中張牌はなし。そしてお前の点棒はない。その代わり、お前の血液1ccを10点で数えるんだ…。大体血液の量は小学生なら3000cc」

 

「つまり30000点スタート…?」

 

「んなわけねえだろ、大体血液の1/3を失えば死ぬからお前は10000点くらいだ」

 

「こちらは点棒を無限に持っているとする…そして血は点棒だ、つまりお前は和了った時血と点棒どちらを貰うか選択出来る。こっちにも選択権がある。もちろん血を貰うがね」

 

「つまり…血を取られても和了れば取り戻せるってこと」

 

「そういうことだ。さて三麻だから1人足らんのでこいつに来てもらった…入ってこい」

 

「おじゃましまーす、うわっ凄い拷問器具ばっか!」

 

「こ、この人は…?」

 

「こいつはな、“大学デビューと称してウキウキで髪を染めるも近寄り難いほどキモくなってしまったことに気付かずにちょっとチャラい俺カッケーと勘違いしてる陽キャになり損ねた陽キャ幼虫”だ。蛹の段階で死ぬ」

 

「うわっキモ」

 

「最近は大学近くに住んでる女を彼女にして入り浸るとかほざいてる」

 

「最悪…私こういう人無理」

 

「というわけで三麻、早速始めるぞ…採血用の注射器だ」

 

プスっと挿したが嫌がる様子はない。先の拷問に比べればそれはそうか。まあ針を抜かれないようしっかり固定しておこう。

 

「さて始めようか…しかしお前はその右手でやってもらう」

 

「…分かった」

 

割と面白くなるかと思ったら、人差し指と中指の付け根あたりで牌を掴んでるようだ。確かにこれなら痛くはなかろう。

 

東一局、ドラは八索でイカ東が親だ。少女の河には幺九牌が並んでおり断么とか平和とかの気配だ。さっさと和了って大量に吸血される前に終わらせたいのかもしれない。

 

「立直」

 

イカ東の立直、親リーだ。しかしその3巡後、イカ東のツモ切り牌に少女がロン。断么の1000点だ。

 

「やった、親リーを切った……!」

 

「次の親は俺だ」

 

東二局。ドラは東だ。

少女はやはり断么気配。しかしそれが今回裏目に出そうだ。

親リーを入れてやる。待ちは六九筒だが九筒なら全帯。これで幺九牌を落としてくれれば…!と思ったが意外と九筒を零さない。

少女はツモ切りを続けている様子だからテンパってはいるのだろうが、親リーのリスクを考えてリーチはしてこないようだ。

さあ海底!親の海底は…九筒だ!!

 

「…ツモ。立直海底ツモ全帯」

 

少女は顔色を青くする。そう、6000オールである。

600ccの採血。小学生にとっては致死量とまではいかなくとも多すぎる出血量だ。

 

「い、嫌だ…嫌っ…嫌ああ」

 

「残念、600cc頂こう」

 

300cc抜いたあたりから少女はもうふらふらしている。

呼吸が早くなり、500ccを抜いたあたりで少女はばたりと倒れてしまった。急激に出血したことにより、身体は血圧を低くしようとする。すなわち脳に血が巡らなくなるのだ。

お構い無しに600cc吸血するが、反応はない。仕方ない、スタンガンの出番だ。

 

バチッ!!

 

ビクンと体が跳ね、少女は目を開けた。

 

(悪夢だった…寝起きで頭がフラフラする……)

 

「…麻雀の続きだ」

 

(ゆ、夢じゃな…)

 

「夢じゃないぞ」

 

(…!無理…もう無理……)

 

少女はずるずると席から転げ落ちて地べたを這いつくばって逃げ出した。しかし今身体には血があまり巡っていない状態。運動など出来るはずもない。

 

「席につけ!」

 

ダァン!

 

「ぎゃっ……」

 

叫ぶ気力もないのか、ボロボロの右手を踏みつけられても反応が薄い。

髪を引っ張って席に座らせるが、何の抵抗もない。こういう状態になるとリョナって面白くなくなるんだよな。採血がリョナとして採用されることが少ない理由だよな。うーん、身体検査で採血痛かったからブチ切れて勢いで書き始めたけどやっぱり面白くないですね。続けます。

 

「東二局、一本場だ…ドラは…………中か」

 

さて、配牌は…おっと、配牌から二向聴か。

 

少女の方はどうなんだろうか。

 

(……頭が…ふらふらして痛い…これ…何向聴…?もういいや、私が放銃しなきゃいいんだから…ツモ以外なら生きて帰れる…ここ出たらすぐ救急車呼ぶ…)

 

さて、こちらは九索引けば一盃口が見えてるが…ここは鳴いて索子で染めるか。少女の方が早く和了ってきそうだからな。…おっと、九索が来た。そして…

 

「ポン!」

 

一索の明刻。これで聴牌だ。アタマの南を取り除けば清一色だがここは素直に二索切って両面待ちだ!

 

「…カン!」

 

イカ東が仕掛けた。暗槓だ。

 

「カン!」

 

おいおい、これ和了っちゃうんじゃないか?

 

「もういっこ、カン!」

 

嶺上牌を引いてくる。まさか嶺上開花か!?

 

「……」

 

イカ東は普通に一萬を切った。

 

「いや、咲の真似wwデュフwwデュww」

 

キモいので視界に入れないようにしよう。さてツモ…三六索来るか!?…うーん来ない……。さて、少女の打牌は…

 

「……!?ロン!!」

 

驚いた。少女は三索を切ったのだった。

 

混一色、ドラ2…満貫だ!1200cc貰おうか」

 

少女は驚いた様子で…

 

「は……?振り込んだ!?うそっ…」

 

「やっぱ血を抜くと集中力落ちるんだな。ここの二索以外は索子を落としていない上に一索のポンだ、染め手なのはすぐ分かったはずだし三索は二索の裏スジ、超危険牌だろう」

 

「いやっ……いやだああっ、死にたくないぃ…いやだあああああうわあああああん」

 

「このスイッチを押せばお前は死ぬ、1200ccの採血だ」

 

ふらふらの体でジャンプして俺の手にあるスイッチを取り上げようとしてくるが届かない。

 

「無理…嫌だ死にたくない!お願いします、お願い…」

 

少女は手を俺の肩にかけて無理やりよじ登ってくるが、振り落とすまでもなく体力がないから登れない。肩にかかる握力も相当弱い。

 

「……そろそろこの状況も楽しんだし殺すか!」

 

「待てよ…おい、らくあ!お前…さすがに殺すことはないんじゃないのか!」

 

イカ東が何か言っているのでスタンガンで気絶させた。準備も整ったし殺すとしよう。

 

「さあ…死ね!」

 

「いやだああああっ死にたくないっ逝きたくないいいいい!!!!」

 

肩にかかる握力は次第に弱くなっていき、段々と悲鳴は小さくなる。ずるずると倒れ、動かなくなった。

 

ちなみに気絶しているイカ東はゴミ箱にぶち込んでおいた。

 

 

 

おわり